タッセル教室を無事に卒業しました

 

2010~2017年まで、カナダ恵子先生のタッセル教室に月一度、通わせて頂いておりました。数えてみるまで7年とは!分かりませんでした。青葉台のカルチャースクールに指導に行っていた際に、偶然、手にした先生の展示会のお葉書に魅了されて、講座に空きが出来るのを待って、タッセル教室に通ったのが2010年。私にとって、手芸の講座に長年、通うというのも初めての体験でした。あっという間だった気がしますが、毎回、先生にはモノづくりの姿勢や、心がまえが感じられるレッスンで、撮影の仕事にも、写真教室の仕事にも通じるものがありました。

その道の第一人者でおられる先生が、生みの苦しみ、楽しさを語って下さる機会は、大変、貴重なものだと思いますし、難しいテクニックも、知らない素材あわせも惜しげもなく教えて頂きました。そして、卒業制作の「槇の実」は、いろいろな要素が詰まった作品で、いままで教えて頂いた作品は、このためにあったのか!!とビックリするぐらいの内容でした。私は4か月の間、ほぼ毎日、作業を繰り返し、網がけは6回ぐらい、網目の間隔、目の揃い、色が気に入らなくて、やり直しました。糸の色は自分で選んで作るので、卒業生の皆さんの作品、どれもこれも個性的でしたよ。
このタッセルも紐部分を除いて、25センチ以上あるので大きい作品ですが、先生の展示会で拝見する作品は、どれももっと大作で、圧倒感のある作品ばかりですよ。手間も想像できないぐらいのものが多い芸術作品です。先生は、植物をモチーフに、タッセルをデザインされたものが多いのも、私には、なんという発想力なのだろうと感動しきりでした。

実際に、自分でデザインしてみると分かるのです。素材がどのくらい必要か、その素材だと不完全な完成度だとか。これは実際にやってみたことのある人にしか分からないことです。
簡単にできるものは、確かに楽しくて魅力的です。でも、その簡単さの中に、何かを見失っているように感じます。
キャンドル作家の笹本道子さんのご本に、こんな一節がありました。

・・・・・
より簡単で安易に作るほど
探究できたはずの知識
際限なく伸ばせる感性
新しく出会えたはずの材料や素材
試行錯誤から生まれた偶然性
純粋な実験から生まれた新たな発見
時間をかけてようやく感性した
ものづくりの悦びや深さという
あらゆる可能性や出会いを失っているとも言えます
・・・・・

カナダ先生も、よく話されておられました。そして、ずっと、この作品づくりを後世に伝えていってください、と励ましのお言葉をいただきました。
先生から頂いた本物のマキノミに関する記事は、こちらから。3年たって、立派な苗木になってきました。

「JolisFruit」(可愛い果実、の意)も、自由度があって面白い作品でした。

 

バラのブローチも、チカラの掛け方が独特だったなぁ

 

プリーツのはいったリボンは、弾力があるのですが、つぶしすぎないように綴じるのに、コツが要りました。所々ついているビーズの縫いあとも見えないように、がんばったっけ。

 

黒のレースに、黒のビーズ各種を縫いとめる作業が、目との格闘でした。黒素材と接着の丁寧さも、この作品では学びました。

 

こうして、少しの作品を見返しただけでも、いろいろな想いがよみがえってきます。こういうことが手作りの醍醐味、想いも一緒に閉じ込めてあるのだと感じます。カナダ先生、ご指導ありがとうございました。これからは自分の作品を生み出していきたいと思います。

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